終活

終活相談,遺言書,尊厳死宣言公正証書,石田行政書士事務所

 

終活とは

終活」という言葉があります。終活とは、人生の最後を意識して事前に準備することです。この終活という言葉もだいぶ耳になじんできた今日この頃ですが、実際は「何をすればいいのか」「まだ先の話ではないのか」といったイメージが正直なところではないでしょうか。やった方がいいのはわかるけど、まだそのタイミングではないんじゃないかということですよね。

確かに、終活とは、人生の最後に向けての事前準備ですが、それと同時に、これまでの人生を振り返り整理することで、「これからの人生をより自分らしく充実させるにはどう生きればいいか」を考えることができる前向きな活動でもあります。

そう考えると、人生100年時代といわれる世の中、僕のような50代もちょうど折り返し地点を過ぎ、残りの人生のためにそろそろ準備しておこうかと思えてきます。よく聞くのは「定年退職」や「免許返納」もしくは「一人暮らし」や「入院」など、自身や知り合いの出来事をきっかけに考えるひとが多いようです。体が動く元気なうちでないとできないかもしれないですからね。

では、具体的にはどんなことをすればいいのでしょうか。例として7つほどご紹介しましょう。

 

1. まずは身の回りの持ち物の整理から

 まずは不用品の整理から始めましょう。最近は「断捨離」という言葉も流行っているようです。長く使っていない物や衣類の処分、アルバムの整理等。特にアルバムの写真を見だしたら、懐かしくてつい見入ってしまい、思い出にふけるあまり作業にならずあっという間に1日が過ぎるものです。結構な時間がかかります。気軽に捨てられないものだからこそ、体力が落ちる前に期限を決めて整理しておきたいものです。事前に取り掛かっておかないと、家族の負担になってしまうことも考えておきましょう。

 

2. 加入中のサービスの確認・見直し・解約

 必要なものと不要なものにきちっと振り分けましょう。例えば、医療保険や生命保険の見直し。自分で見直すことで、どんな内容でいつまで保障があるのかを確認でき、今後の備えを考えるきっかけにもなります。

 また、利用していないクレジットカードの解約も大事です。無駄な年会費を払わなくて済むほか、カードの枚数を絞ることで、今後の管理や手続きもしやすくなります。

 そしてもう1つ、いわゆるデジタル終活というもの。パソコンやスマートフォンをお持ちの方は、中に入っている写真やメール等のデータの整理・削除をしておきましょう。またID・パスワードの確認も重要です。パスワードが不明な場合、遺族で解約手続きができない場合もありますので、しっかり管理しておきましょう。

 

3. 自分の資産・財産を確認する

 土地や建物の不動産、銀行の預貯金・有価証券、貴金属など自分の財産を把握しておきましょう。できれば財産目録を作成しておくとよいです。それと運転免許証・健康保険証・マイナンバーカード・権利証・保険証券などの保管方法・場所の確認も大事です。長期間利用していない銀行口座は解約しておくのもよいでしょう。また、資産だけではなく、ローンや借金についてももしっかり確認しておきましょう。借金も相続財産です。

 

4. 親族・友人・知人のリストを作る

 思い出話や感謝の気持ちと共に、親族との関係や、自分が亡くなった時連絡してほしい友人・知人の名前や連絡先などを書いておきましょう。また、ペットも家族の一員です。ペットの性格や食べ物の好き嫌い、病歴、かかりつけ医なども書いておきましょう。特に一人暮らしの場合には、残されたペットを託す人を決めておかなければなりません。

 

5. 今後の医療・介護についての意向を決めておく

 かかりつけ医や常備薬、アレルギーや持病などについて書いておきましょう。また、今後認知症などで意思の疎通が難しくなった場合のことも考えて、介護についての希望も考えておくべきです。そして病院での終末期の治療方法について、家族は延命措置などの決断を迫られることになります。家族の精神的負担を軽減するために、自己判断ができなくなった時の対応方法を決めておくことも大切なことです。

 

6. 亡くなった時の葬儀やお墓の準備

 自分が亡くなった時、どのような葬儀にしたいのかやお墓のことなどを準備しておきましょう。具体的には、信仰する宗教(浄土真宗等)、葬儀の方法(葬儀会社・家族葬費用等)、納骨の方法・場所、お墓(菩提寺)、遺影に使う写真などを確認または決めておくとよいでしょう。もし自分が亡くなった後は誰もお墓を管理する者がいない場合は、「墓じまい(改葬)」も検討しておきましょう。

 

7. 亡くなった後の遺産相続の準備

 終活は「元気なうちに始める相続対策」とも言えます。自分が亡くなった場合相続人は誰になるのか、相続人がいない場合は財産はどうしたいのか、事前に確認しておきましょう。その上で残された家族の間でトラブルにならないように、また家族の負担を軽減するために、あなたの家族への想いが伝わる遺言書を書いておきましょう。それと、遺言書をどこに保管するかは重要なポイントですが、例えば、検認が不要な「法務局の自筆証書遺言保管制度」を利用するのもよいかと思います。

 

ざっと、こんな感じです。それぞれ確認したことや決めたことは、家族へのメッセージと共に「エンディングノート」にまとめて書いておくとよいでしょう。使用する目的が違うので、遺言書とは別に「エンディングノート」は用意した方がいいと思います。また、場合によっては任意後見契約死後事務委任契約尊厳死宣言公正証書なども有効な手段となります。

もちろん、これはひとつの例にすぎません。終活をすると前より元気になったという話も聞きます。きっと自分に合った形で、これからの人生に備えて不安を無くしておくことで、より充実した生き方ができるからではないでしょうか。


~ 終活で是非準備しておいた方がよいもの3つ ~

1. エンディングノート

2. 財産目録     

3. 公正証書遺言   

 

自分はどのような準備をしておけばいいのか、もしご不安なことがあればお気軽にご相談ください。


終活のお困りごとやお悩みについて、お話をしっかりと聴かせていただき、あなたにふさわしいご支援をさせていただきます。